「居抜き物件」ってご存知ですか?
「居抜き物件」というのは内装や設備の一部がそのままになっているテナントのことですね。
これを上手く活用できると開業時の初期費用をグッと抑えられますよ。
長年の夢を叶えて独立開業!…とはいうものの、多くの人にとっては初めての体験だらけです。
考えなしにテナントを選んで後悔する…ということも珍しくありません。
後悔のポイントとして多いのが「コストがかかり過ぎた」という、やはりお金に関係する辺りです。
そこで今回は開業の初期費用をグッとコンパクトに抑えられる「居抜き物件」について紹介します。
◆「居抜き物件」はコスパ高い!
店舗用のテナントを借りて開業するのであれば、結構なお金が必要になってきます。
結論から言ってしまうと「居抜き物件」を借りて開業すると初期費用をググッと抑えられます。
治療院、飲食店、喫茶店、カラオケ店、事務所…
探してみれば結構な数の居抜き物件があります。
思いのほかキレイなままの物件に巡り合えたらラッキーです。
内装・電気・水道などの工事を全くゼロの状態から発注するのと、リフォーム業者さんや清掃業者さんにお願いして部分的に直すのとでは必要な費用が全然ちがってきますからね。
◆「居抜き」になった理由が重要
狙っていた地域に良さそうな「居抜き物件」があれば即契約…といきたいところですが、そこはグッとこらえて慎重にいきましょう。
問題は「なぜ居抜き物件になったか?」というところです。
それを調べてからでないと契約してはいけません。
不動産屋さんや周辺の方に聞いてみましょう。
「ここの店、どこかに移転したんですか?」とか
「なんで引越したんですかね?」とか
そんな感じでいいと思います。
そこでどんな反応が返ってくるかがポイントです。
「この店、もっと広いところに移転したらしいよ」
「良い店だったんだけど、オーナーさんが体調くずしちゃってねぇ」
「ここの先生、もっと稼ぎたいからって都会で再スタートしたって話だよ」
そんな話が聞こえてきたら契約を検討してもいいと思います。
しかし、
「あぁ、ここね!全然お客がいなくてねぇ…」
「この辺、人通りが全然ないいでしょ」
「ちょっと商売するには難しい土地だからねぇ…」
そんな話が出てくるようだと再検討が必要です。
いくらキレイな居抜き物件でも、やめといたほうがいいかも知れません。
要するに「居抜きになった理由」がポジティブかネガティブかがポイントです。
前向きな理由で移転することもあります。
そういう物件なら大歓迎です。
初期費用が抑えられると同時に、その後の経営にも悪い影響は何らなさそうです。
しかし「人通りがない、商売が難しい土地」となると契約して開業しても悪いイメージや先入観が一人歩きして、後々の経営にも良くないということも十分に考えられます。
また前に入っていたのが全く同じ業種の「治療院」というのは避けたほうがいいかも知れません。
鍼灸院→鍼灸院とか整体院→整体院では近隣住民の脳裏にこびりついた印象がよくない場合もあります。
そこでエステ店→鍼灸院とか事務所→マッサージ院とかいう感じで居抜き物件を活用し「違う人がやってますよ」感があったほうが以前の印象と切り離されていいんじゃないかと思います。
「あそこ、また同じことやっても上手くいかないんじゃない?」と思われては損ですからね。
◆まとめ
店づくりは家づくりに似ています。
ゼロから作る「新築」だとコストも莫大ですが、既にある物を直して使うという居抜き物件の「リフォーム」ならグッとコストが抑えられますよね。
コストパフォーマンスを重視し、初期費用を抑えるなら「居抜き物件」をリフォームしましょう。
ネットでテナント情報を集めたり、実際に開業候補地の周辺を歩いてみることで優良「居抜き」物件と出会えるかも知れませんよ。
探せば意外とあるものなので、開業の計画時からじっくり時間をかけて探してみてはいかがでしょうか。
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