気づかないのは本人だけ?ニオイには注意が必要。



今回は治療院(空間)も施術者(人間)も「ニオイには本当に気をつけてくださいね!」という話です。


治療所や治療室に長時間いると、そこ特有のニオイに鼻が慣れてしまって何にも意識しなくなる…というのはよくあります。


しかし患者さんは違います。


外から入ってきて、一定の時間しか治療する空間にいませんからニオイにも敏感です。


施術者には何も気にならなくても、患者さんにとって不快なニオイだと感じるのなら問題ですね。


患者さんも良識ある大人な方が大半だと思いますので「この部屋、くさいですね」とか「先生は変なニオイがしますね」とか、わざわざ教えてくれません。


不快なニオイが原因で患者さんが逃げてしまうような事態だけは避けましょう。


◆空間のニオイ


ニオイにも色々なものがあります。


まずは空間のニオイから考えてみましょう。


私は鍼灸師なので治療にお灸も使うのですが、これが知らない人・慣れないと特殊なニオイらしく、人によっては不快に感じることもあるようです。


火をつけることでモグサの油分が気化して空間を漂います。


これが壁紙などに付着し、その後の温度変化などによって再びニオイを発する…という順序でニオイが付いていくようです。


タバコやアロマの煙でも同じです。


煙そのものもさることながら、ヤニ成分が室内にベッタリと貼りついて嫌なニオイを空間に発しているということですね。


これを防ぐには壁紙を丁寧に拭いて、ヤニが残らないようにすることが大切です。


またお灸を使う際には換気を徹底し、必要とあらば空気清浄機を活用するのもいいと思います。


ハウスダストや花粉のことを考えると空気清浄機はあっても損にはならないと思いますので検討してみてくださいね。


◆口のニオイ


次は口のニオイ、口臭です。ほかの職業に比べると治療や施術を提供する我々は患者さんと物理的に近づく機会が多くあります。


なんといっても患者さんに実際に触れられる距離感ですから50cm以内の接近です。


考えてみれば…かなり近いですよね。


そんなとき施術者の口臭が気になるということも患者さんとしては大いにあると思います。


口がくさいと嫌ですよね。


これも先述の空間のニオイと同じで本人は全くといっていいほど無自覚です。


本人以外は不快に思っていてもわざわざ指摘などするわけもなく、何も言わぬまま別の治療院に行ってしまうということもあり得る話しだと思います。


まずはニオイのキツイ食べ物(ニンニク・キムチ・ギョーザ・焼肉など)は休診日の前日にのみ食べることにしましょう。


対面接客業ですから、それぐらい制限するのは当然の準備です。


また飲食物のニオイにしろ、タバコのニオイにしろ、口臭は歯磨きをすればある程度は未然に防げます。


それでも気になるのならマウスウォッシュ剤を上手く使ってニオイを抑えるのも手ですね。


◆体のニオイ


最後が体臭です。これが一番やっかいと言ってもいいかも知れません。


何しろ本人に自覚がないという場合が大半ですからね。


誰しも自分自身の体臭に気づきにくいもので、それを正面から指摘してくれる人が現れる確率も非常に低いので…なかなか難しい問題です。


「自分には関係ない」と思っていても実は患者さんが我慢している…なんてこともあるかも知れません。


常に当事者意識を持っておきましょう。


体臭の原因がどこにあるのかが重要です。


汗を吸ったインナーからニオイが出ているのか?遺伝的な要素からくるニオイなのか?


客観的に原因を考えましょう。


また男性ばかりではなく女性も加齢臭は発します。


そこに化粧品のニオイが加わって大変なことになることもあります。


いずれにしろ本人に自覚がないというのが厄介なところですよね。


ともあれ、どんな体臭であっても体や下着を常に清潔に保つことが重要です。


毎日かならずお風呂で汗を流しましょう。


あまり神経質にゴシゴシと皮膚を擦ると良くないそうなので、適度に皮脂や垢を落としたいところです。


また夏場、汗をかきやすいのであれば昼休みにアンダーシャツを替えるぐらいのことをしてもいいと思います。


衣類がニオイの原因ってこともありますから、予防策ですね。


まとめ


どんなニオイであっても、それが原因で患者さんが離れてしまってはもったいないですからね。


空間にも人間にもニオイがあると意識するだけでも違うと思います。


誰にとっても心地よい空間であるために、ニオイのこと、少し考えてみてくださいね。