実際に治療では何をやるのか?



私が鍼灸治療で実際に何をやっているのか具体的に書いていこうと思います。


あくまでも私の話ですよ。


これが鍼灸の全て!これこそ治療の極意!なんてことを言うつもりは更々ありませんので、一例として読んでみてください。


結論からいえば「筋肉の緊張を緩和」させています。


これだけです。


「筋緊張の緩和」なんて学生さんでも思いつきそうですが、これを徹底して行うと効果はしっかり現れます。筋肉を主眼に、それ以外の気とか経穴とか経絡とかトリガーポイントとかは考えなくてもいいです。


とにかく、まずは筋肉に注目・集中です。


なぜ筋肉がメインターゲットかというと、まず何よりも「そこに間違いなくある」からです。


気やツボなどは概念ですから目に見えませんし、そこで合っているのか否か、効果の判定や治療の終了の確認が非常に難しいものです。


これらを使って施術するのであれば、その道の師匠について5年なり10年なりしっかり修行する必要があると思います。


その反面で患者さんの筋肉は間違いなく今そこにありますから、(経皮的ではありますが)多くの筋肉は見ることも触ることもできます。


筋肉は気やツボといった概念的なものと比較すれば実に具体的で明確な存在です。


まずは筋肉の硬さを調べ、比べ、刺激し、どう変化したか即座に調べることができます。


硬く緊張した筋肉は血管や神経をギュウっと押さえつけます。


そういった圧迫が本来あるべきの「流れ」を悪くさせ、それが不快な症状や病を生んでいると私は考えています。


反対にいえば、「血管や神経を圧迫している筋肉の緊張を緩和させてやれば、患者さんは本来の元気な状態に戻る」というわけです。


ですから私は筋肉への刺激を主とした治療をしています。


またテンセグリティー構造の記事でも書いた通り、筋肉の緊張や収縮が骨格全体にも影響し、アンバランスを生み、自然治癒力やホメオスタシスのを発揮しづらくさせています。


この点からも筋肉を刺激して柔軟な状態に戻してやる治療の意味がお分かり頂けるかと思います。


あ、一応、念のために書いておきますが、間違っても気や経絡経穴やトリガーポイントなどを用いた治療を否定したり見下したりしているのではなく、あくまでも「私はこうしている」というだけの話ですよ。


筋肉以外からアプローチして素晴らしい治療効果を出し続けていらっしゃる先生を私は何人も存じ上げています。


「患者さんの利益・健康長寿」というゴールは同じですが、そこに至るまでのルートは無数にありますからね。是非とも自分に合っている、信じられるルートを突き進んで頂ければと思います。


私の場合、それは「筋肉」へのアプローチであり、筋肉の緊張を緩和させるルートだったというだけことです。


今そこにある患者さんの筋肉を鍼灸で刺激して正しいバランスに戻していく「筋緊張緩和療法」、非常にオススメです。


実際、私はこのスタイルで多くの患者さんを診ていますし、その結果として生計が成り立っていますよ。


このブログにまとめたので、もし良かったら参考にしてみてくださいね。