私が師匠に初めて教えてもらったことは鍼灸治療の技術でも知識でもありません。
「爪の切り方・整え方」でした。
師匠曰く「爪の手入れもできない鍼灸師が患者さんを治せるわけがない」とのこと。
免許取りたての新米鍼灸師だった私には非常に説得力のある言葉でした。
『爪の切り方なんて誰にでも分かるでしょ~?』と侮ることなかれ。
患者さんの身体に触れる鍼灸師としての基礎基本であり、最低限の準備です。
しっかり管理していきましょう。
「当たり前」の積み重ねが良い治療に繋がっていきますからね。
まず爪切りは、ちょっと上等な物を使いましょう。
100均の爪切りじゃダメです。
これが意外と重要で、安価な爪切りは、刃物で「爪を切る」というより、金属の上下からの圧迫で「爪を割る」ようになっているそうです。
これでは「爪切り」ではなく、『爪割り』です。
これでは爪が変に割れたり2枚になったりと良いことありません。
無印良品で販売されている爪切りがオススメですよ。
切れ味も値段もナイスです。
・無印良品 スチール爪切り(大)
もうひとつ忘れてはいけないのが「爪ヤスリ」です。
爪を切ったあと全体にヤスリをかけて角を滑らかに整えていきます。
特に押し手をつくる親指と人差し指や角のところは入念に整えておきましょう。ココが患者さんの皮膚に当たって痛みが出るようでは治療どころではありませんからね。
軽く深爪したぐらいでちょうどいいと思います。
爪切りに付属されているヤスリでは細かいところまで削り整えることが難しいので、私はより滑らかに爪を整えられる専用の爪ヤスリを使っています。
調べてみると無印にも爪ヤスリありますね。
爪切りと一緒に購入するのもいいと思います。
・無印良品 爪やすり
千里の道も一歩から。
良い鍼灸治療は指先の手入れ・爪切りから!
基本的で当たり前なことですが、しっかりと爪を管理して、良い治療をしていきましょう。
手仕事ですから、何よりも大切な相棒なわけです。
鍼灸師としてのスタート地点は、まずココです!