このサイト内で紹介している治療スタイルを端的に表現すれば「筋緊張緩和」療法です。
文字通り「筋肉の緊張を緩和する」のですが、そんなの学生さんでも思いつきそうですよね?
あまりにシンプル過ぎて不安になりましたか?
でも大丈夫です。
複雑で高度な知識や技術が良くて、単純明快でシンプルなのがダメってことは絶対にありませんから。
要は「治療の効果」を出せばオッケーという話です。
患者さんが最も求めているのはそれですからね。
そのために筋肉の緊張を緩和させてやるのです。
主軸はコレに尽きます。
私の場合、筋肉を治療対象にするのが9割、経絡や経穴を意識して治療するのが残りの1割という感じです。
そんなんでいいのか?
と思われる方もいるかも知れませんが、治療効果があれば手法は何だっていいんです。
変なコダワリや自意識で治療効果を出せないというのが一番いけませんからね。
これ重要です。
筋肉を治療のメインターゲットにすると一人でも技術を高めていくことができます。
なぜなら患者さんの筋肉は「目の前に実際にある」からです。
実体があるので、見えますし、触れますし、効果や変化も確かめやすいです。
なんといっても目の前にある実際の筋肉ですからね。
その反面で、気や経絡経穴というものは概念ですから、実体として見たり触ったりはできません。
脈診などで効果や変化を確かめることも可能ですが、それを体得するのには既に体得した師匠や先輩の指導が必要です。
あ、気や経絡経穴を用いる東洋医学的な鍼灸治療を否定したり貶めたりしたいわけではありませんよ。
そんなつもりは一切ありません。
ただ、患者さんの筋緊張を緩和させることに集中すれば、一人で試行錯誤を重ねてレベルアップしていけるというだけの話です。
そういう点でも筋緊張緩和をオススメしています。
「固く緊張した筋肉を鍼灸の刺激で緩めてやれば症状が改善していく」という素人でも思いつきそうな考えも深く極めていけば間違いなく効果を発揮できますよ。
このサイトでは、筋肉への鍼灸刺激を「部位別」と「症状別」にまとめて書いていますので、筋緊張緩和のスタイルに興味のある方は試しに読んでみてくださいね。
「いや私は伝統的な鍼灸治療で患者さんを治していく!」という方や「もっと難解で複雑なプロっぽい考え方でやっていく!」という方は、そのスタイルでがんばってくださいね!
手法、スタイル、考え方。どれが良くてどれが悪い、どれが上でどれが下ってことは絶対ありません。
どんなやり方でも患者さんに高い治療効果を提供できさえすればいいんですから。